アンチテーゼ

「コンサルプロ」からのメルマガ「マネジメントのヒント」第7号。今週のことばは、孟子の「地の利は人の和に如かず」。

「地の利は人の和に如かず」(孟子
和とは・・・? イエスマンでよいのか?
孟子の師である孔子のことば、「和して同ぜず」は、対立そのものを悪とする発想はない。
対立には生産的な対立と非生産的な対立がある・・・

ここでいう、生産的な対立こそが、知的創造・イノベーションに不可欠な「アンチテーゼ」なのです。野中郁次郎勝見明著、イノベーションの本質によれば、

知識創造・イノベーション弁証法(Dialectic)的アプローチにより達成される。
弁証法的アプローチとは、「正(テーゼ)」「反(アンチテーゼ)」「合(シンセシス)」のプロセスにより行われる。「正」とは過去のもの、これまでの方法が伝統的に正しいとされている状態であり、この状態からは新しいことは産み出されない。しかし、ここに「反」が加わると、組織が揺り動かされる。ここで「正」を是として「反」を力でつぶしにかかるのではなく、「反」を尊重し、「正」と「反」とが徹底的にせめぎ合いお互いによい部分を取り入れると、「正」と「反」とが融合し、「合」の状態となる。すると組織は一つ高い次元に移行して、それを繰り返すことにより知的創造・イノベーションが達成されるのである。

生産的な対立が組織をマンネリ状態から揺さぶり起こし、高次元への道を切り開くのです。