インドネシア赴任とインドネシア語

私は、1997年10月から1999年8月までの約2年間弱、インドネシアに赴任しました。日本の住民票を抜いて、インドネシア人となった期間でした。任務はジャワ島に建設する発電所の工事のプロジェクトマネジメントです。建設工事現場での仕事なので、相手は現地人作業者です。オフィス勤務者としては英語をしゃべれる現地人を雇いますが、現場の作業者はインドネシア語しかしゃべれません。彼らに仕事をしてもらうためには否が応でもインドネシア語を覚えるしかありませんでした。が、覚える気になると驚くほど簡単でした。文法的にはさほど複雑ではなく、極端な話、単語を並べるだけで意味が通じてしまいます。といっても、日常会話の場合の話であり、正式な言語としてはしっかりした文法があります。そんなこんなで2年もやっていると、けっこうしゃべったり書いたりできるようになりました。
帰任した後、ことばを覚えた記念の意味も込めて、2000年8月に「実用インドネシア語検定試験」を受験しました。A級からE級までの5ランクがあり、A級が高いレベルです。1回の試験で2つの級を同時に受験できるので、B級とC級を受験することにしました。一応、テキストを買って勉強もしました。感覚として、C級は英検でいうところの2級レベル、B級は英検準1級レベルかなといったところです(個人的な見方ですが)。結果はC級合格(lulus)、B級不合格(tidak lulus)でした。受験をしてみてですが、C級はまずまずで、B級は文章問題、ヒアリングともにさっぱりわかりませんでした。特にヒアリングはまったく聞き取れませんでした。でも、一応C級ホルダーとなったので「記念」としての形は残せました。それ以来、受験していませんし、忘れつつあります。インドネシアのうだるような暑さとトロピカルな雰囲気、また現地人の人なつっこい笑顔に遭遇すれば自然と口に出てくるのかもしれません。