Wikiと創発(Emergence)

昨日の診断士研究会で「blogの次に来るもの〜Wiki」というお話を聞いた。
Wkiといえば、フリー百科事典「Wikipedia」が知られているが、これはあくまでWikiを使ったフリー百科事典であり、何千人もの「サポーター」と呼ばれる人々がボランティアで自由に執筆・編集することにより成立しているとのこと。Wikiは適用範囲が広く、百科事典以外にもアイディア次第でいろいろなWikiを立ち上げることができるということであった。
Wikiの特徴は、

  1. 誰でも投稿可能
  2. 誰でも編集可能
  3. 自動でタイトルにリンクが張られる

であるが、おもしろいと思ったのが2.である。誰でも編集できると意図的に勝手にいろいろ変更されて、いわゆる「荒らし」が問題になるのではないかという懸念がある。しかし、この点はむしろサポーターの存在で安心であるとのこと。講師の織田隼人氏は「人は自分が参加したコミュニティは大切にする。参加した人がサポーターとして機能し、結果として荒らしも防げるしむしろ成長して行くのである。」と結んでいたが、これを聞いてふと思い当たったことがある。

  • 創発型マネジメント」

田坂広志師匠によれば、「創発」(Emergence)とは、「個々が自由に自発的に動いているだけで、自然に全体の秩序が生まれてくる」という性質であり、複雑系(Complexity)が持つ最も特徴的な性質である。「創発型マネジメント」なんてピンとこなかったが、Wikiが持つこの特徴のお話をきいて「このことか!」と思った。長年の迷いがひとつ解決した気がした。織田氏に感謝!!